今回の旅のスタートは、南阿蘇・後藤コーヒーファームから。貴重な熊本県阿蘇産コーヒーに舌鼓を打ちながら、国産コーヒーの発展に未来を感じた。
後藤コーヒーファームにはRR COFFEEの木がある。メンバーみんなで花芽と着果のチェック。青々とした葉が茂り、のびのび元気に育っている様子に眩しい気持ちになった。
1杯のコーヒーの価値ではなく、阿蘇で育てる過程の価値を大事にしているという想いを伺った。
益城町「にじいろ」へ。建物の壁面を利用し、益城町の歴史と震災の様子が体系的にまとまっていた。今回の旅で初めて熊本に訪れたメンバーもいたため、大変わかりやすく、ありがたい資料だった。
前震の後、避難所に指定されていた体育館。次が来たら危ういのでは・・?という職員さんの英断でここには人を入れず、人的被害は出ずに済んだ。
社会福祉協議会の冨嶋さんから、有事の際における、日頃からの関係性構築がいかに大切かを学んだ。
益城町「にじいろ」に設置されていたRR COFFEEの復興応援の記録。来場者の方にも見ていただけていたというのは素直に嬉しかった。
益城町でも光る、RR COFFEE名物スタッフのけん玉レクチャー。
隣接する役場では献血ブースも運営されていた。職員の方が休憩と呼びかけに来てくれた。
RR COFFEEの地元「川崎」に娘さんがいらっしゃると盛り上がった。
お友達からの連絡でRRの出店を知り、車で現地まで来てくださった方もいた。
以前より熊本でお世話になっている溝口さん(ラフティング会社 Reborn代表)にフィールドワークで「被災地のいま」を教えていただいた。
豪雨被害後もお店を継続し、地元民を支え続けている船津商店さん。
1908年(明治41年)に開業した肥薩線・坂本駅。豪雨被害により線路は壊滅的な打撃を受け、今も不通の状態。
坂本駅の中は矢印の高さあたり(2mちょっと)まで浸水した。
水を含んだ重たい土砂が溜まっていた形跡があった。
この日も気温が高く、ひんやりとした湧き水が心地よかった。
撤去をされた荒瀬ダム。ダム開発により川幅が狭まり、水位上昇による水の被害が増えたと伺った。
豊かな球磨川を自然に戻してゆくためにどのような取り組みを考えなければならないのか、これからの課題を知った。
災害防止の法令が適用されない65年前のダム「瀬戸石ダム」
洪水時にゲートを全開にしても、水の通り道は、堰柱間の縦15m幅15mの5水門のみ。水の勢いに押され、接続部分にズレが生じている箇所もあった。
こぶしが2つ以上入るほどズレている部分も。
避難所での生活を想定し、この日のお昼は保存食。
限られた物資で、誰にどんなものが行き渡るようにするのか、チーム全員で深く考えた。
豪雨による被害でかつての生活拠点がすっかり流されてしまった様子を目の当たりにした。
シカやキツネといった野生動物を見つけた。
ダム湖から復活した公園。設計はダム湖時代のまま。元は清流。自然をどこの状態まで戻すのか思想が問われる。
多くの方にまごころ込めた一杯を楽しんでいただきたく、張り切って翌日の仕込みに勤しんだ。
メモリアル・デイである7月4日は「さかもと復興商店街」へ。
開店前に、昨日のフィールドワークを振り返り、全員で思考の整理と今後の行動を考えた。
この日は「八代市坂本コミュニティセンター」に献花台が設置された。我々RR COFFEEチームも手を合わせにお邪魔させていただいた。
熊本テレビの取材に応じるRRのリーダー「ありむー」。RRの地元「川崎」のお客様が寄せてくれた「熊本応援の声」を紹介。
ここで知り合った全ての人があたたかく、優しかった。このご縁は一生大切にしたいと思った。
地元のお母さんたちが振る舞ってくれたぼたもち。もちもちふわふわで美味しかった。
番重いっぱいに準備してくれていた差し入れに愛を感じた。
夏を感じるスイカの差し入れも。これまた甘くて美味しく、良い水分補給になった。
道の駅 駅長「道野さん」のご子息と。ちょっぴりシャイな様子が愛らしくてみんなニコニコ。
コンビニで見かけた九州ならではの食品に思わず手が。
7月5日は3か所でふるまい珈琲を実施。
公道から西間第一団地を遮断するように設置されたこの柵は一体なんだろう?
社会福祉協議会の方にも声掛けをいただき、多くの住民の方々が珈琲屋台に集まってくれた。
「今年も来てくれてありがとう。忘れないでいてくれてありがとう。」来るべき場所に伺えた実感が湧いた。
移動を挟み、あやめ広場団地へ。
お昼ご飯は、この辺りでは有名だと聞いた「上村うなぎ屋」さんのお弁当をいただいた。猛暑に負けない元気をもらった。
中には外に出づらい方もいる。そんな方にはコーヒーのデリバリー。コーヒー好きのおばあさまが嬉しそうに受け取ってくれた。「暑い中、ご苦労さま」の言葉に元気をいただきながら。熊本ではこちらが元気をもらうシーンがいくつもあった。
昨年のフォトギャラリーにも登場していただいたお客様に今年も会うことができた。変わらず素敵な笑顔で私たちを迎えてくれた。
やさしい語り口と笑顔にたくさんパワーをいただいた。
今年はなんとハーモニカを演奏するおじいさまが来てくれた。どんな曲でも演奏できるそう。リクエスト曲も含め、本当にたくさんの曲を披露してくださった。
ハーモニカの音色と、その場に集まったみんなの歌声に感動して涙が零れた。
再会と、新しい出会い。来年もこの場所で会えますように。
相合傘をして帰宅されるハーモニカのおじいさま夫婦。まるで映画のワンシーンのよう。
3か所目の出店地「相良団地」へ。新しく出来たこの団地へ、多くの方が移り住んだという。皆、私たちの珈琲を待っていてくれた。
去年「あやめ団地」でお会いしたお客様と感動の再会。嬉しさのあまり、思わず抱き合い、巡り合わせを喜んだ。
RR COFFEEオリジナル3連けん玉。ここでも多くの方に楽しんでいただけた。
昨年、四つ葉のクローバーをくれたおばあさまにも再会。「去年いただいたアルバム、今も大事に取っておいているわよ。家に見に来る?」とお部屋に招いていただいた。
昨年の私たちとの写真を大切に保管してくださっていた。一緒に写真を眺めながら懐かしさに浸った。
7月6日は鶴喰(つるばみ)生活改善センターへ。高齢化・過疎化の進行に伴う地域住民の繋がりの機会が減少している背景から、地域の自慢の手料理をみんなで拵えてふるまい合うという住民同士の交流会に、RR COFFEEも参加。
地元のお母さま方が各家庭から持ってきてくださったお漬物、酢の物、きな粉だんごのなんと美味しいこと。
坂本もりあげ隊「宮川さん」が育てた鶴喰米で、地元のお母さま方が握ってくれたおむすびも美味しくてシアワセの味がした。
地域の方々と机を囲んでお昼ご飯。愛情のこもった手作り料理と世代を超えた楽しいおしゃべりの時間に胸がジンとした。
「私が漬けた漬物食べてちょうだいよ」と地元の言葉でお話しするお母さま方。気付いたら手持ちのお皿にたくさんのお漬物が。これには思わず笑みがこぼれた。
昨年「さかもと館」で出会ったご兄妹の妹さんに再会。新しく通うことになった小学校にも慣れ、楽しそうに過ごしている様子に安心した。
地元の子どもたちと川涼みに。冷たい水が気持ちよかった。
振る舞っていただいた鶴喰米は合鴨農法で作られているそう。可愛らしい小さな合鴨たちが水浴びをしていた。
九州パンケーキさんのブースも大賑わい。九州産の小麦・雑穀を100%使用したふわもちパンケーキに子どもたちも大喜び。
会の終盤は隣接する「あさひ森の保育園」へ移動。ここでは子どもたちを大自然の中でのびのび育てることをモットーにされているそう。
保育園のホールをお借りして、皆で「赤とんぼ」と「ふるさと」を合唱。懐かしい曲と全員の歌声が一つになる様に深い感動を覚えた。
7月7日は球磨村へ。仮設住宅と災害公営住宅の方々に対し、コーヒー片手に賑やかな時間を過ごして欲しいという想いを込めてふるまい珈琲を。
昨年訪問した際は、満開の桜に囲まれての営業だったことを思い出す。今年は眩しい夏の太陽の元で出店。
新しく家を建てる方や、別の場所に移り住む方など・・空室がだいぶ増えたように感じた。
一軒ずつお部屋を周る。少しでも多くの方とお話ししたいという想いを込めながら珈琲屋台出店をお知らせした。
よそ者であるRR COFFEEだが、住民の方はこの場所への出店を好意的に受け入れてくださっていた。あたたかい迎え入れに胸が熱くなった。
お知り合いの方を電話で呼んでくださる場面も。中には半年ぶりに顔を合わせたという住民の方同士も。一杯の珈琲が久々の会話のきっかけになれたこと、すごく嬉しかった。
こちらでも外に出ることが難しい方へはデリバリーコーヒーを。さりげなくメッセージを添えたカップでお届け。
今年で3年目になる訪問だが、3回連続で来てくださったお客様が今年も差し入れを持って会いに来てくれた。出来立て熱々のお饅頭はほんのり甘く、動いた後の身体に沁みる美味しさだった。
暑い日ではあったが、屋根のあるベンチスペースでゆっくりと語らい合うことができた。
熊本遠征前に、川崎市での各出店地でお客様から募った熊本復興応援メッセージ。熊本の方々にしっかり届けることができた。
以前の熊本での活動をまとめたフォトブックも興味を持って読んでくださった。
閉店時間ギリギリまで地域の方とお喋り。楽しい時間はあっという間。