珈琲とおやつ -桜もち編-
写真と文:高地ノゾミ
暖かい日も増えてきて、もうすぐ桜の季節ですね。
桜の時季のおやつといえば、やはり桜餅。
洋菓子だけでなく和菓子もコーヒーに合わせるおやつにおすすめです。
ということで、この日は散歩日和だったので「長命寺桜もち」を求めて、隅田川沿いを歩いて長命寺まで行ってきました。
▼隅田川沿いから見えるスカイツリー
そもそも桜餅には、関東風とされる「長命寺」と関西風とされる「道明寺」があることをご存知でしょうか?
「長命寺」は、小麦粉を薄く伸ばして焼いた生地で餡を巻いたもの。
「道明寺」は、粳米からつくられた道明寺粉を蒸した餅生地で餡を包んだものです。
関東風は発祥の地にちなんで「長命寺」、関西風は原材料にちなんで「道明寺」といわれています。
ちなみに道明寺粉も発祥の地に由来しますが、それはまたの機会で・・・。
早咲きの桜が咲いていました。
目的の「長命寺桜もち」は、享保二年(1717年)に、土手の桜の葉を塩漬けにして「桜もち」を考案し、向島の名跡・長命寺の門前にて売り始めたのがはじまりとされています。
300年前から隅田堤(墨堤通り)は桜の名所で、花見時に多くの人々が集い桜餅を楽しんだというのは感慨深いですね。
▼「長命寺桜もち」とコーヒー
こちらの桜餅は、葉をはずして、お餅にうつった桜葉の香りと餡の風味をお楽しみくださいとありますが、私はもともと葉を食べない派です。
合わせるコーヒーは、酸味は控えめでコクと苦みのある深入り。
桜の香りが春の訪れを感じさせます。
ごちそうさまでした。